2018年2月2日金曜日

黒魔術とイスラム教:インドネシアのイスラム教徒の多様性


インドネシア警察は先日、夫と娘の遺体が「生き返る」と信じて埋葬せず数年間「同居」していた女性の存在が発覚したと発表しました。


警察によると、ネネン・ハディージャという名の77歳の女性は、2年前に50歳で死んだ娘の遺体と、昨年末89歳で死んだ夫の遺体に布をかけた状態でベッドに寝かせており、周囲にはコーヒーの粉がまかれていたほか、たくさんの香水瓶も発見されたとのこと。

ネネン・ハディージャさんは、「遺体の世話をすれば生き返るだろう」と囁く声を聞いた、と警察に話しているそうです。

名前や運ばれていく棺を見る限り、ネネンさん一家はみなイスラム教徒です。

運ばれる棺

イスラム教においては、死者は終末の日によみがえり最後の審判を受ける、とされています。

死者は土の中に埋葬され、その状態でよみがえりの日をひたすら待つのです。

イスラム教の教義ではもちろん、それ以外のかたちで死者が「生き返る」ことを信じるなど認められまん。

ところが一方では、実際にそれを信じ黒魔術のような行為を実践しているイスラム教徒もいるのです。

イスラム教と呪術信仰やアニミズムが混淆しているのは、インドネシアだけではありません。

アフリカや中東アラブ地域でも、そうした信仰のかたちは存続しています。

魔術や占いの類は、イスラム法では禁じられています。

しかしそれらは一部のイスラム教徒のなかに、信仰の一部としてしっかりと根付いているのです。

私が住んでいたモロッコやエジプトでも、魔術師や占い師の摘発や逮捕は三面ネタの常連でした。

聖典「コーラン」のテキストにひたすら忠実に生きることを「正しい」と信じるイスラム教徒がいる一方で、「コーラン」で明示的に禁じられている呪術を実践しても別に差し支えないと素朴に信じるイスラム教徒もいるのです。

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