2018年5月9日水曜日

インドネシア刑務所内でイスラム国テロ:ラマダン前に世界各地で攻勢をかけるイスラム国

インドネシア警察はジャカルタ南部にあるデポック刑務所で囚人による暴動が発生し、囚人とテロ対策部隊の双方に死傷者が出たと発表しました。

警察によるとこの暴動でテロ対策部隊員5人と囚人1人が死亡、現在テロ対策部隊員1人が人質となっており交渉を続けているとのこと。

この暴動については、イスラム国がいち早く声明を出しました。

まずはデポック刑務所内でイスラム国戦闘員とテロ対策部隊の間で戦闘が発生していると伝え...


次にテロ対策部隊のメンバーを捕虜にしたと伝え...


続けてこの戦闘でテロ対策部隊メンバー10人を殺害したと伝え...


殺害したテロ対策部隊メンバーの映像も公開しました。

(映像は非常に残酷なものなのでここには掲載しません。)

戦闘員らは刑務所内でイスラム国の旗を掲げ...


テロ対策部隊から奪った武器を披露し...



ポーズをきめて集合写真も撮っています。


これはかなり衝撃的な出来事であり、インドネシア警察がイスラム国の関与を否定している事実がそのヤバさを象徴しているとも言えます。

これ以外にもイスラム国は、昨日一日に限っても世界各地でさまざまな「戦果」をあげたと発表しています。

イラクのサラーフッディーンではシーア派民兵を乗せた車両を爆弾で吹っ飛ばし...


 同じくイラクのキルクークでは石油会社職員3人を爆殺し...


シーア派民兵3人を死傷させ...


バグダードでもシーア派民兵8人を死傷させ...


エジプトではラファハでエジプト軍兵士を狙撃して殺し...


ソマリアのモガディシューでは諜報部員を暗殺し...


イエメンのキーファではフーシー族と戦い...


シリアのヤルムーク・キャンプでは戦闘でシリア軍兵士48人を殺害し...


ダマスカスではシリア軍兵士を処刑し...


リビアでは自爆テロでリビア軍兵士13人を死傷させました。


このように主だった攻撃だけでも7カ国の複数箇所で発生しています。

シリアのラッカとイラクのモスルが陥落したことによってイスラム国は完全崩壊し戦闘員は絶滅したと思っている人も多いかもしれませんが、イスラム国はシリアとイラクでも完全崩壊してはいませんし戦闘員も元気に活動しているだけではなく、いまだに世界各地に拠点をもち各々で戦闘員が日々戦闘に明け暮れています。

インドネシアやフィリピンという日本人にとって身近で日本に物理的にも近い国も、そうした「イスラム国活動地域」のひとつです。

イスラム教徒の用いるヒジュラ歴では来週からラマダン月に入ります。

ラマダンはイスラム教徒にとって斎戒の月であるだけでなくジハードの月でもあり、毎年イスラム国を始めとする「過激派」が支持者らにジハードの敢行を熱心によびかける月でもあって、実際深刻な被害をもたらすテロが頻発する傾向にあります。

昨日世界各地で発生した攻撃からは、今年のラマダンも例年通り攻勢をかけるというイスラム国からの不吉なメッセージが読み取れます。

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