2018年3月26日月曜日

マレーシアでイスラム国戦闘員389人拘束、日本でも高まるテロの脅威

マレーシア警察は先日、テロや誘拐等を計画していたとしてイスラム国戦闘員とみられる男7人を拘束したと発表しました。


 マレーシア警察とシンガポール警察が協力して実施したテロリスト掃討作戦により、2月末から3月にかけて、ジョホールでイスラム国のテロ細胞を構成するマレーシア人6人を拘束、サバフでアブーサヤフ(フィリピンのイスラム国)のメンバーであるフィリピン人1人を拘束したとのこと。

マレーシア人6人の年齢はリーダー格が37歳で、他に49歳、30歳、25歳、23歳、22歳とかなり若手もそろっています。

このテロ細胞は、非イスラム教徒の礼拝所の攻撃や、警官の誘拐・殺害などを計画していたとされています。

23歳と22歳の若手2人はシンガポールで働いており、外国から銃火器を購入するのが主な任務だったとのこと。

フィリピン人は31歳で、ハピロン亡き後のフィリピン・イスラム国のリーダーと目されるフルジ・インダマの側近であり、マレーシア人テロリストのDr. マフムード・アフマドとも関係があるとされています。

マレーシア警察は今回逮捕された6人を含め、2013年からこれまでにイスラム国戦闘員を389人拘束したと発表しています。

2017年10月にフィリピン軍がミンダナオ島のマラウィからイスラム国勢力を一掃して以降、東南アジアではイスラム国関連の目立った事案は発生していません。

しかし今回のように、イスラム国戦闘員が拘束されたり、テロが未然に防がれたりといった事案は、マレーシアだけではなく、フィリピンでも、タイでも、シンガポールでも発生しています。

拙著『イスラム教の論理』でも言及したように、日本の警察庁が2017年12月に発表した「治安の回顧と展望」では、東南アジアのイスラム過激派によるテロの脅威が今後日本でも高まる可能性について指摘されています。

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